志高く、高みを目指す
特別進学クラス

日本大学高等学校・中学校

Aiming high! グローバルに活躍する確かな力を養う

来年創設90周年という歴史と伝統ある日本大学高等学校・中学校。大学付属校でありながら他大学進学実績が伸びている学校として注目を集めている。好調な実績を牽引しているのは特別進学クラスだ。付属校のメリットを生かした進路指導体制と特別進学クラスの特長について、特進運営委員会委員長の星昭徳教諭に話を聞いた。


2011年、高等学校に設置した特別進学クラスは、国公立大学や最難関私立大学及び日本大学でも難関とされる医・歯・獣医系の学部・学科への進学を目指すクラスだ。高校入試を突破した生徒と日本大学中学校からの進学者からの成績上位者で構成される。総合進学クラスとは異なる教材を使用し、授業も週2時間多いなど、1年次から大学受験を意識した授業を展開している。星昭徳教諭は、特別進学クラスの特長についてこう話す。

「学習意欲が高い生徒達です。高校1年次より本校中学校からの進学生と他の中学校からの入学生の混合クラスですが、お互いに高い目標を持っていることで自然と仲良くなっています。生徒同士で教え合い、高め合っています」

しかし、高校入試を経て特別進学クラスに在籍する生徒の中には、他校併願型で入学した生徒も多い。第一志望校が不合格となったケースもあり、入学後の精神面のフォローも欠かせない。星教諭はこう続ける。

「第一志望校が不合格になり入学してきた生徒には、入学後の様々な成績データを提示し、自信を持たせ、不合格のダメージを払拭させるよう努めている。『捲土重来』の精神で、最大限の努力が実践できるよう指導しています。学習意欲の高い生徒同士が切磋琢磨し、大学受験という新たな目標に向かえるよう指導しています」

学習サポート体制も万全だ。正課授業以外では、放課後のNゼミ(校内予備校)やチューターが常駐するスタディルーム(放課後自習室)を展開するほか、特進合宿、夏期講習、冬期講習を実施している。また、ICT教育を推進する環境も整えている。タブレット端末を有効に活用し、記述答案の模範的な解答をクラス全員で共有するなど、様々な活用をしている。

高い目標を掲げ難関大に多数合格

大学合格状況は、特別進学クラス設置前と比べると着実に伸びている。2019年春の実績では、東京工業大、筑波大などの国公立大学へ現役合格者を出している。また、医学部は過年度生も含め、北海道大、東京医科大、東京女子医科大などに11名もの合格者を出している。

更に、日本大学への内部推薦制度も付属校ならではのメリットだ。特別進学クラスでは、日本大学進学者は例年約15%。その中で理系成績上位層は医学部、生物資源科学部獣医学科へ進学し、その他は歯学部、薬学部、理工学部建築学科などに進学している。星教諭は進路指導についてこう説明する。

「日本大学か他大学かの方向性を決めるのは高校3年生10月です。生徒には国立大学や難関私立大学を目指して頑張って、3年の1学期になって厳しそうならそこで考えよう、と言っています。日本大学への内部推薦もあるという安心感を持って、他大学を目指すことができます」

進路指導で最も力を入れているのは、生徒に寄り添ったサポートだ。星教諭はこう続ける。

「自分の現状を客観的に判断させることを大切にしています。個人面談を通し、自分の弱点や適性を把握させます。教員が一方的に指示するのではなく、生徒自らが考え、弱点を把握し、克服するために何をすべきかを一緒に考えます。こうした自分を客観的に判断する力は、社会に出ても役立ちます」

2020年度からの大学入試改革に向けても、外部講演会や研修会へ参加し、最新情報を収集しながら、進路指導力の向上を図っている。進路指導で心がけていることを、星教諭はこう話す。

「“きっかけ”を大切にしています。例えば、難関大学の入試問題が解けたことをきっかけに自信がつき、実際に合格した生徒もいます。特に印象的なのは、北海道大学ならどの学部でも良いと言っていた生徒のケースです。北海道大学の学部の中で、生徒の得意科目を活かせる入試を勧めたところ、成績がどんどん伸び、自信をつけていきました。その結果、目標値が上がり、最終的には同大学医学部に合格しました。生徒の現状を把握し、“声かけ”をしてあげる、“きっかけ”を作ってあげることが、学力を伸ばす誘因になると思います」

最後に、星教諭は特別進学クラスを目指す受験生にこうメッセージを送る。

特別進学クラスでも部活動の制限はしていません。文武両道の精神で勉強と部活動を立派に両立させています。本校は生徒一人ひとりと向き合い、『確かな学力』と『人間力』を伸ばします。『志高く、高みを目指し、夢を実現させたい』という、意欲ある生徒の皆さんの入学を待っています」

取材日:2019.9.13