自然に囲まれた校舎で、
のびのびと人間力を高め“新しい自分”に出会える学校

日本大学明誠高等学校

山梨県にある日本大学明誠高等学校。自然に囲まれた環境に惹かれ、県外生が多く通学している。日本大学の付属校としてのメリットを生かし、充実した学校生活と大学進学の両方を実現できることが大きな特徴だ。学校の魅力について、大桃淳教頭に話を聞いた。


日本大学明誠高等学校は、東京・神奈川に隣接する山梨県上野原市にある。アクセスが便利なため、在校生の約9割を東京・神奈川からの通学生が占めている。広々としたキャンパスには、グラウンド、野球場、室内練習場などがあり、施設も充実している。大桃淳教頭がこう話す。

「自然が多く、静かでのびのびと過ごせる環境を気に入って選ぶ生徒が多数います。都心に向かうよりも、ゆったりと通学できるところが良いのでしょう。以前、『自分のことを知っている人がいない学校で新しい自分を作りたい』という理由で2時間かけて通っていた生徒もいました。さまざまな地域の中学校から集まるので、新しい自分へと変わることができる環境だと思います」

9年前から継続する学校改革では、一貫して人間力の育成をより重視する教育方針を推し進める。さまざまなことにチャレンジし、失敗してもその失敗から学んで、また挑戦する姿勢を育てる。行事や部活動、生徒会活動など、学校生活は生徒が中心となって主体的に運営する。教員はアドバイスするだけにとどめ、見守る立場に徹する。時間はかかるが、生徒が自ら考えることで、人間的に大きく成長していく。大桃教頭がこう説明する。

「中学校ではリーダーの影に隠れて活躍できなかった生徒でも、明誠高校ではリーダーとしてチャレンジし、失敗を重ねて成長していきます。中には、文化祭で挑戦した企画を通して、『人を動かす仕事に就きたい』という夢を持ち、イベント関係の学校に進んだ卒業生もいます。あらゆるところにきっかけがあるので、教員はさまざまなチャンスを与えます。そのうちに人間力やチャレンジ精神が備わり、生徒の姿勢も積極的に変わっていきます」

付属校のメリットを生かして充実した学校生活を実現

カリキュラムの面では2コース制をとり、生徒の可能性を伸ばしている。特別進学コースは国公立大学、難関私立大学への進学を視野に入れながら日本大学への進学も積極的に認めている。普通コースは部活動に取り組みながら日本大学への進学を目指す。

部活動は盛んで、「生徒一人ひとりが文武両道」を目指している。学業成績が落ちても学期ごとに指名制の補習が行われるため、しっかりと学業と両立させている生徒が多い。学校生活を充実させながら、成績も落とさず、併設大学へ進学できることは、付属校の特権だ。

進路指導については、担任と進路指導部の教員が連携をとり、生徒一人ひとりに合わせた親身な指導を行っている。1年次にはまず、さまざまな職業についての見聞を広める。2年次には、日本大学の教員による学部の説明や、学部訪問などにより、進路を考える。並行して担任との面談、各種講習なども定期的に実施する。

日本大学へは優先入学制度がある。主に二つの方法があり、一つは、日本大学から割り振られた推薦枠に応じ、学内選考による進学だ。定期考査の成績や基礎学力到達度テストの成績、および日頃の学校生活での活動状況などにより、選考される。もう一つは、全付属校生が受験する基礎学力到達度テストの結果によるセレクション方式だ。日本大学へは、例年、学年の約7割が進学している。

さらに、日本大学との高大連携が盛んなことも付属校の特徴だ。生産工学部と連携をとっており、大学の教員による特別授業が行われる。2年次には高度な理科の実験を実施。また、進学予定の3年生を対象に、進学後に単位が認定される特別講義が行われる。

進路指導について、大桃教頭がこう話す。

「教員が生徒一人ひとりの目指す進路を把握しており、丁寧に説明してサポートします。生徒はやりたいことに対して一つのルートしか見えていませんが、他の学校でも同じようなことができるといったアドバイスをして、夢を叶える機会を広げます。日本大学への進学についても、希望どおりに進学できるよう、適切に指導します。日本大学は多様な学部学科がそろっているため、幅広い選択が可能です。ギリギリまで悩むことができるのも、付属校のメリットです」

2024年には、新校舎が竣工する予定だ。現在、点在している校舎の機能を1カ所に集約した、より機能的な校舎が誕生する。現在は学校改革の最終章としてICT教育の充実をはかり、新校舎の完成まえに「新しい教育スタイル」の創造に取り組んでいる。

最後に、受験生に向けて大桃教頭がこうメッセージを送る。

「日大明誠高校は自分の人生にプラスとなる経験が得られる学校です。どんな生徒も、さまざまなことにチャレンジし、人間力を高めて、希望の進路を実現しています。本校の良いところは、学校行事や部活動を全力でやりながら大学進学がかなうところ。あれもこれもやりたいと、高校生活に夢をたくさん持っている受験生は、ぜひ一度本校を訪れて、実際に明誠高校の空気を感じてみてください」

取材日:2021.9.16