人と人とのつながりの強さが、学びを助け、
生徒を大きく成長させる

城北中学校・高等学校

施設・設備を整え、生徒が自主的に活動できる場所を数多く用意

東大・京大をはじめとする国公立大学や難関私立大学への合格者を、毎年数多く輩出する進学校でありながら、自由でのびのびとした校風で知られる城北中学校・高等学校。その理由は「生徒同士の絆の強さや、生徒と教員の信頼関係」にあるのではないかと、進学指導担当の高橋慶臣教諭は語る。卒業生をまじえ、城北の強みについて話を聞いた。


「保護者の方には『こんなにしっかり見てもらえるとは思わなかった』とよく言われます」と、高橋教諭が口火をきるのが、同校の学習サポートの手厚さだ。授業内容の充実はもちろん、長期期間中の講習や高校3年生の特別講座など、塾や予備校に頼らずとも大学受験に取り組めるカリキュラムが準備されている。授業や講習以外でも、教員が自習室で勉強する生徒への声かけを積極的に行い、質問や相談に応じている。

高橋教諭は生徒たちの自学自習にはげむさまをこう語る。

「本校は『学校で勉強する』という意識の生徒が非常に多いですね。自由参加の講習なども、参加率はほぼ100%ですし、自習室には、朝も放課後も自主的に勉強する生徒がたくさん集まっています。生徒同士で教えあうなど、相互学習の素地が自然と育っているのは、毎日の学校生活や部活、学校行事などを通して、生徒と生徒が協力しあう関係を築くことができているからだと思います」

卒業生も参加して生徒の進学指導をサポート

同校では、進学指導の一環として、職業人による講演会などのキャリア教育のほか、高校2年生と3年生を対象に、同校の卒業生との入試懇談会を実施している。進路選択の過程や具体的な受験勉強の方法、大学生活の様子など、身近な先輩から聞ける貴重な機会であり、この会を機に生徒の大学受験への意識も大いに高まるという。

多くの卒業生の協力で成り立つ入試懇談会について、高橋教諭はこう語る。

「今年はオンラインでの開催となり、特にたくさんの卒業生が参加してくれましたが、毎年、地方の大学に進学した卒業生もわざわざ本校まで足を運んで参加してくれます。理由を聞くと、『自分たちが高校生の時、先輩の経験談に力づけられたので、その恩返し』、『城北が好きなので、卒業後も関われることが嬉しい』など、教員としては非常に嬉しい言葉が返ってきます」

日々の学校生活だけでなく、生徒の進学指導の場でも、先輩から後輩に受け継がれる絆や、生徒と教員との信頼関係が、力強い支えとなっている。こうした人と人とのつながりが、データに表しきれない、城北の大きな魅力なのだ。

勉強も部活も学校行事も
全力で楽しめるのが城北のよさ!

2019年度卒業生 東京大学文科二類 川崎君

僕は4歳年上の兄が城北に通っていたため、小学生の時から何度も文化祭などに遊びに行きました。そこで触れた楽しく活気ある雰囲気に惹かれ、中学校受験を経て、城北に入学しました。城北での6年間を振り返ると、とても楽しく居心地のよい、充実した毎日だったなと思います。男子校なのでみんな飾らず、クラスでも部活でも“素”で付き合える友達がたくさんできました。みんな勉強には真面目に取り組みますが、部活や学校行事にも熱くなるタイプが多くて、体育祭や文化祭はとても盛り上がりました。僕は高校3年生の6月に引退するまで、バスケ部に所属して部活に熱中し、引退後から一気に受験モードに切り替えました。常にやるべきことをしっかりやるという気持ちが、みんなの間にあったと思います。受験勉強の支えになったのは、一緒にがんばれる仲間の存在です。自習室で勉強する生徒同士の間には、自然と仲間意識が生まれていて、わからないところを教えあったり、小テストの結果を競いあったりして、切磋琢磨することができました。」

僕は東大受験だったため、仲間うちでは最後の方まで受験勉強に取り組んでいましたが、すでに私立大への合格を決めて受験を終えていた仲間が、国公立組と同じように最後まで一緒に自習室での勉強を続けてくれたことは、すごくはげみになりました。城北を受験する小学生や中学生の皆さんには、「学校生活を楽しみに来てください」と伝えたいですね。

取材日:2020.9.5