世界を舞台に活躍できる次世代リーダーを育成する
独自の教育プログラム

光英VERITAS中学校・高等学校

2021年4月に中高一貫共学校として新たなスタートを切った、光英VERITAS中学校・高等学校(旧聖徳大学附属女子中学校・高等学校)。独自の「ヴェリタス・トルネード・ラーニング」*など、先進的な取り組みが注目を集め、受験者数・入学者数とも大幅にアップした。第一期生を迎えた現在、生徒の学びに向かう姿勢や学内の変化について、副校長の大野正文先生、数学科の村越靖弘先生、英語科のヨハナ川崎先生と野邉和美先生、そして2名の新入生に話を聞いた。

*課題解決と課題発見を繰り返す「探究的な学び」のプロセスを、教科学習から学校活動全体へとトルネードのように大きく広げる学びの手法。土台となる思いやりの心とコミュニケーション力を小笠原流礼法で磨き、理数教育と英語・グローバル教育を軸にICT活用で学びを加速させ、学外の大学や地域や企業との協働へとつなげ広げていく。


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村越 靖弘 先生
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大野 正文 先生

―学校として育てたい生徒像を教えてください。

大野 本校ではスクールポリシーとして、育成する生徒像を「地球を守る自覚と実践力のある次世代リーダー」として明確に掲げています。人・社会・自然に貢献できる課題解決能力を持った人材育成が目標です。そのためのシステムとして「ヴェリタス・トルネード・ラーニング」があります。また、建学の精神である「和」を実践するために、相手を思いやる心と日本文化を学びコミュニケーション力を高める「小笠原流礼法」を取り入れています。

―大きな特徴である探究の授業はどのように進めていますか?

村越 中学1年生はまず情報収集や分析方法など探究学習に必要な手法を学ぶところから始めます。また、様々なグループワークや発表活動を通して、人と協働する基礎を身につけます。中学卒業時点で、その先につながる自分が情熱を持って研究したいテーマを見つけてほしいと思っています。

大野 探究の授業は6学年共通で行うため他学年の生徒や、学年担任以外の教員と交流し、学びの質を高めるよい機会になっています。今後は、提携している早稲田大学や東京理科大学の学生など学外の人も交えた授業や校外学習など、広がりのある探究プログラムを計画中です。

共学化で学習意欲やリーダーシップ育成にプラス

―新体制がスタートして約1カ月ですが、新入生の印象はいかがですか?

村越 非常に意欲的な生徒が多いという印象です。勉強も学校活動にも積極的。私が担当する数学では、掲示物に高校生レベルの難しい問題を紛れさせておくことがあるのですが、目ざとく見つけて質問に来ます。興味を持つ対象に深くのめり込むのは男子生徒が多い印象ですが、周囲の女子生徒もそうした質問をきっかけに関心を持つようで、よい刺激になっています。

ヨハナ 担任をしているクラスでは、最初は生徒も英語で話しかけるのをためらっていました。けれど、挨拶などをきっかけに単語のやり取りだけでもできると、「自分の英語が伝わった」という自信になり、英語でのコミュニケーションに積極的になっています。逆に日本語での連絡事項が私にうまく伝わっていない場合には友人同士でフォローしたり、教員任せにせず自分たちで自主的にクラス運営をしたりする姿を頼もしく思っています。

野邉 学校生活をとても楽しんでいる様子ですね。初めてづくしで新入生には大変な面もあったかと思いますが、GW明けも全員元気に登校してくれました。

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ヨハナ 川崎 先生
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野邉 和美 先生

―共学化しての変化はありますか?

村越 意外と大きな変化はあまり感じません。新入生は小学校からの続きで男女共学の環境に慣れているのでグループ活動などもスムーズです。女子だけの学年の在校生もすぐに慣れて男子生徒とも打ち解けています。

野邉 生徒のリーダーシップ育成には従来から取り組んできましたが、共学化したことで、より実社会に近いかたちでのリーダーシップを学べるようになりました。たとえば、女子生徒同士なら言葉にせずとも伝わっていたことも、きちんと言語化し、男女問わずに相手にわかるように話す必要があるなど、より深く考える機会が増えたのはよい変化だと思います。

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自然豊かな環境で仲間と協働する力を育む

―最後に受験生の皆さんへのメッセージをお願いします。

野邉 何かに挑戦したい人や好奇心旺盛な人、そして、楽しい学校生活を送りたい人にぜひ来ていただきたいです。本校には四季折々の豊かな自然の中でのびのびと学ぶことができる環境が整っています。

ヨハナ 本校は成長するチャンスがある学校です。失敗を恐れず、自分の可能性を伸ばすことができます。必要な時にはみんなが手を差し伸べてくれます。ですから、日々ベストを尽くして過ごして欲しいですね。

村越 本校は優しく親切な生徒が本当に多い。生徒同士、学年を越えて仲がよく、先輩が後輩を丁寧にサポートしていく校風があります。ですから、単にいい大学に入るために勉強したいという人ではなく、仲間と協働して目標に取り組みたい人にぜひ来ていただきたいですね。

大野 本校は生徒が主体となってつくり上げていく学校です。授業だけではなく、すべての学校生活を通して、生徒一人ひとりが豊かで幸せな人生を自分の力で切りひらいていける力を身につけてほしいですね。

新入生インタビュー

英語が好きなため、オールイングリッシュの授業など英語教育が充実している点が受験を決めた一番の理由です。授業ではネイティブの先生と英語でたくさん話をすることができ、より学習意欲が高まっています。語学研修や海外への修学旅行が楽しみですし、できれば留学もしたいと考えています。将来は外交官になりたいです。世界の国々と関わる重要な仕事なので、英語やさまざまなスキルを磨きたいと思っています。

礼法の授業に興味を持って受験を決めました。所作の意味などそれまでまったく知らなかったことを学べて、とても興味深いです。学校生活では、入学してすぐにクラス全員と打ち解けることができるなど、たくさんの友達ができたことが嬉しいです。今興味のあることはマイクロプラスチックの問題です。将来の職業はまだ具体的には考えていないのですが、地球環境を守るような仕事に就きたいと思っています。

取材日:2021.5.8