難関大学に進学した卒業生が語る
校内予備校「プロジェクト叡智」の魅力

麗澤中学・高等学校

あらゆることに挑戦できる環境を整え、一人ひとりの才能を開花させる

独自の言語技術教育で知られる千葉県柏市の麗澤中学・高等学校は1935年創立。2002年の中学校開設により中高一貫校となり、2015年にはコース制に加え、校内予備校「プロジェクト叡智」を導入。高校2年次の3学期以降、外部講師による特別進学指導を行い、卒業生もチューターとして後輩をサポートする体制がスタートした。2020年4月から大学生となり、プロジェクト叡智でチューターを務める4名の卒業生に、在学中に感じた同校の魅力や、チューターとしての意気込みなどを語ってもらった。


授業を軸に学習効率を高め主体性も育む校内予備校

―まずは在学中に感じた母校の魅力から聞かせてください。

田中 放課後に個別指導をしてくれたり、特別に教材を用意してくれたりと、生徒が本気で臨めば先生方も本気で応えてくれることです。コース制のため、近い目標を持つ仲間と切磋琢磨できる点もよかったですね。

上野 先生方の熱意です。普段は穏やかですが、生徒が悩んでいるとわかれば、どんな難問でも根気強く丁寧に、理解できるまで解説してくれました。

斎藤 「東大コース」の新設など、やる気のある生徒を伸ばそうと、生徒の希望を制度化してくれる点です。一方で、伸び悩む生徒がいれば精力的に補習授業でサポートしてくれて、とても面倒見がいいと感じました。

山本 麗澤は中学生も高校生も駅からバスで通学しますが、私が中学生のとき、高校生はいつも車内で単語帳を見ていました。その姿が頼もしく、自分もそうやって勉強するのだろうと想像できました。生徒の熱意が受け継がれ、プラスの連鎖が生まれやすい環境なのだと思います。

photo
上野さん|早稲田大学 商学部
photo
山本さん|千葉大学 工学部 総合工学科 医工学コース

―校内予備校の「プロジェクト叡智」はどのように活用しましたか。

上野 通常授業の進度に応じて柔軟に指導してくれるため、受験に向けて時間に追われる中でも、無駄なく効率的に学べました。普段の授業で基礎を身につけ、プロジェクト叡智で応用力を磨くというステップです。

斎藤 軸は普段の授業なので知識が定着しやすく、受験に向けた心構えなどを教わることで以前よりも積極的になり、精神面での成長も実感しました。予備校への移動時間をカットできる点もメリットでしたね。

山本 私も積極性や主体性が高まりました。勉強の進め方を相談した際、逆に「自分はどう思う?」と聞かれて驚きましたが、与えられた課題をこなすだけでなく、自ら考えて行動する大切さに気づくことができました。

田中 私は、2泊3日の合宿勉強会が、目標から逆算して対策を立てる絶好の機会になりました。友達と長い時間をともに過ごし、勉強について語り合うことで意識も高まりましたし、普段は見る機会のない友達の勉強スタイルが参考になり、アレンジして取り入れたこともありました。プロジェクト叡智は、自分を見つめなおし、成長するきっかけを与えてくれたと思います。

photo
田中さん|早稲田大学 文化構想学部
photo
斎藤さん|千葉大学 看護学部 看護学科

受験生への共感が心強い支えとなる

―最後に、チューターとしての後輩への想いを聞かせてください。

斎藤 在学中は精神面でもチューターに勇気づけられ、受験が楽しくなったので、私も受験の楽しさを伝えたいです。また、看護系入試特有の傾向と対策など、実際に受験を経験した先輩から貴重なアドバイスをもらえたので、同じ看護師志望の後輩を支えたいという思いもあります。

山本 私は志望動機が明確だったこともあり、モチベーションを維持できましたが、全員がそうとは限らず、大学をめざす理由も違います。ですから、自分とは意識が異なる生徒にも真正面から向き合い、私の考えを押し付けることなく、個々の思いを尊重しながら柔軟に対応できるチューターでありたいです。

田中 受験には迷いがつきものですので、難関大学に挑戦する勇気を持ち続けられず、弱気になる気持ちもわかります。最近まで受験生だったからこそ共感できる部分なので、後輩の心に寄り添いながら、前向きに進んでいくための力になりたいです。

上野 現時点では、後輩の不安をすぐに解決・解消して安心感を与えられないもどかしさも感じています。それでも、私が在学中に身につけた知識や経験をフルに活かして、母校に恩返しがしたいという一心です。

先生からのメッセージ

photo
松本 卓三 校長
photo
廣中 富士子 教頭

松本 本校では、生徒の限られた時間を有効活用する進学指導法として、校内予備校「プロジェクト叡智」を開設しました。チューターを務める卒業生がロールモデルとして在校生の精神的な支えになることにより、学力と人間性の向上が達成されています。本校の教育理念は、学力と人間性の融合を説く「知徳一体」。これが受験対策で具現化されているのです。

廣中 「プロジェクト叡智」には、早期から“本気の受験生”を育成する狙いがあります。受験勉強は、次代を担う若者に求められる知恵や叡智を育むチャンス。全国規模の戦いの中で、主体性を育む機会にもなります。そして仲間と学ぶことで、想像力と共感力を併せ持ち、感謝と思いやりにあふれた心で社会をけん引する存在へと成長することができます。

取材日:2020.6.22